1. 建設業の若手離職のリアル
「せっかく採ったのに、すぐ辞めてしまう」——建設業でよく聞く悩みだ。これは感覚の問題ではなく、データにも表れている。
およそ4割が3年以内に辞めている計算になる。しかも、辞めるタイミングは「1年目」が最も多い。採用にかけた費用と手間が、入社1年で水の泡になりやすいということだ。人手不足で採用単価が上がっているいま、「採って終わり」では、穴の空いたバケツに水を注ぎ続けることになる。
2. 高卒・未経験は、なぜ辞めるのか
若手が辞める理由は、給料の多寡だけではない。現場でよく起きているのは次のようなことだ。
- 入社前のイメージと現実のギャップ:「思っていた仕事と違った」「こんなにきついと聞いていなかった」。求人で良いところだけを見せると、入った後の落差で辞めやすくなる。
- 最初の受け入れが決まっていない:誰が教えるか曖昧で、放置されたと感じる。最初の数か月で「自分は必要とされていない」と思うと離れていく。
- 将来の見通しが見えない:何年でどんな資格が取れて、給料がどう上がるのか分からないと、続ける理由を持てない。
共通しているのは、どれも「入社前・採用の時点」で手を打てる問題だということだ。
3. 定着は「採用段階」で決まる——辞めさせない設計4つ
設計1:現実を“正直に”見せる(きつさも伝える)
良いところだけを並べた求人は、短期的には応募が増えても、入社後のギャップで辞められやすい。仕事のきつい面・大変な面も正直に伝えたうえで「それでも来たい」と思った人を採るほうが、結果的に定着する。採用学では、良い面も悪い面も事前に伝える考え方(RJP)が早期離職を下げるとされる。
設計2:求人と現場の話を一致させる(盛らない)
求人原稿、面接で社長が話すこと、実際に配属される現場——この3つの話がズレていると、入社後に「聞いていた話と違う」が生まれる。採用に関わる全員が、同じ事実を同じトーンで伝えられる状態にしておく。
設計3:入社後3か月の受け入れを“先に”決めておく
誰が教育担当か、最初の1か月で何を覚えてもらうか、いつ面談するか。これを採用が決まる前に決めておく。「現場が忙しくて放置」を防ぐだけで、1年目の離職は大きく減らせる。
設計4:将来の見通しを最初に示す
「3年でこの資格、5年でこの役割、給料はこう上がる」というキャリアの道筋を、入社前に見せる。先が見えると、目の前のきつさを乗り越える理由になる。
4. ゴリラ採用の考え方——採用と定着を切り離さない
ゴリラ採用は、建設業に完全特化した採用代行(RPO)だ。「採って終わり」にせず、求人原稿の段階から“辞めない設計”を組み込む。
現場のきつさも含めて正直に伝える求人をつくり、求人と現場の話がズレないように整える。建設の職種・資格・キャリアを理解した担当者が関わるため、「採れたけど続かない」を、採用の入り口から減らしていける。採用単価が上がる時代に、いちばん効くコスト対策は「辞めさせないこと」だと考えている。